鹿児島-屋久島一人旅3日目
目が覚めると5時だった。あ、星見るの忘れた!!!
今からでも見れるかなぁ。
いそいそと着替え、暗い夜道を歩き出した。

見上げると、空はプラネタリウムになってた。
いや、プラネタリウムが空を真似てあるんだからこの表現はおかしいか。
普段肉眼で見えないものをまとめたプラネタリウム。
見えないものが見えている。本当の夜空。ここにある。

遠くから波の音が聞こえてる。
波音を頼りに海辺まで歩いてった。
歩いてくうちに星の姿が隠れてく。空が明るくなってく。

宿泊先の安房は島の東側。
ちょっと前まで雲が沢山あったのに、
ベールを脱ぐように太陽が顔を出して来た。
あまりの美しさに息をのんだ。

今日もいい一日になりそう。
そしてその通りの素晴らしい一日だった。

9時にガイドのいさじろうが車で迎えに来てくれた。
同乗者が一人のってた。名前はゲンさん。
私と同じく初の一人旅らしい。
自己紹介が終わり、ウェットスーツをレンタルし、秘境ツアーが始まる。

安房から時計周りに走ってく。
途中の妙に細い道を曲がり上にあがること数分。
川に到着。秘境ツアーなので場所は内緒。

沢タビをはき、ヘルメット、ウェットスーツを着用し出発。
山の中を少し歩くと岩だらけの川辺につく。
昨日行った、横河渓谷を上回るでかい岩が転がってた。
腰まで水につかり、流される練習をしてさぁ出発。

水温は意外とあったかい。
(8月に水上でキャニオニングした時よりもあったかく感じる。
さすが鹿児島南の国だ)

いさじろうの沢登りはゴーグル着用。
「次はあっちの岩を目標に!」と川を泳いで横切る。
川を横切り(流され)、岩をよじ登り、川に飛び込み、
泳ぎ、岩の上を歩き、苔むした道を歩き、
腰まで水につかってじゃぶじゃぶ歩く。これの繰り返し。
「小柄だから小回りがきくね〜クノイチみたい!」と褒められる!?

そんなこんなで岩をよじ登ると幻の滝登場。
落差30メートル5段の滝。稲妻みたいになってる。
滝を見てるのは私たち3人だけ。
滝の音は轟音なのに、うるさくない。心地よくて眠たくなった。

しばし休憩した後、川を下ってく。
途中の川で岩を滑り降りたり飛び込んだり、
ぷかぁっと浮いてたり、魚を眺めたり、
3人で並んで水の流れをせきとめて遊んだ。贅沢な遊び。

昼食は川辺でいさじろうがパスタを作ってくれた。
熱々のトルコのパスタ。麺がもちもちしてやわらかい。
冷えたビールとキュウリ、梨もあって大満足。最高!

午後は、大川の滝(落差88メートル)千尋の滝(落差66メートル)を見た。
こちらは車で簡単に行ける。
圧巻の滝だったけど、身体を使って見た幻の滝の方がよかった。

湯泊温泉にも行った。目の前(2メートル先)は海。
しかも泳げる!潜って泳ぐ。疲れると温泉。あったまると泳ぐ。
まさか海で泳ぐだなんて!
屋久島旅の中で出来るなんて思ってもみなかった。

幻の滝も海で泳ぐことも私一人では出来なかった。
秘境ツアー最高!いさじろう、ゲンさんありがとう!!

夜は、海辺のブランコに揺られながら夜空を眺めた。
あいにく空は一面の雲が広がっていて
満天の星空は見えなかったけど、
時折雲間から見える星空、月明かりが幻想的だった。

お気に入り日記の更新

日記内を検索