今日金曜日QFを迎えた男子の10万ドル、女子14万ドル
のこの大会。今日私が見た試合をプラハのネット屋から
レポート。

女子QF サフィーナ対べネソヴァ

頭一つサフィーナが大きいのが明らかに見てわかるのですが、
大きいのは彼女のテニスのスケールもでして、明らかに
パワーが違うなという印象を受けましたね。

簡単に1ストセットを取って、何とかしよう、変化をつけよう
というべネソヴァの気持ちがあせりとなり、いくらかは
実ったものの相手を崩すところまでには至らずにエンドを
迎えたような展開でした。
スコアは6−1,6−4

女子QF クカロバ対クレイバス

序盤、リードしたものの途中集中力が切れたようなプレイを
してブレイクを許してしまったクカロバですが、胸から
肩あたりで叩くフォアが再び決まりだすとリズムを取り戻し
1セットを先取。2セットも伸びのあるショットを連発した
時はエースあるいはエース級のショット。だめなときはネット
という彼女のエースかミスで両者のポイントが重なる展開。
結局は彼女がエースの数で押し切って終了。

6−3,6−4

男子QF フリエゲン対モンフィス

風がなかったせいか、対戦相手を考えてのことかジュニア
の世界からプロツアーの世界に足を踏み入れたフランス人は
フラットサービスとフォアの強打を多用するものの、しっかり
と返されてスピード感ある展開になり、先にミスしてしまう。

対するベルギー人は割りに自信を抱いてプレイしているようで
凡ミスも少なく試合を進めて簡単に勝ちました。

6−2,6−1

男子QF ヴァネク対ヴィク

今日のベストマッチ。序盤両者ともに大きなミスを犯すこと
があったものの、第一セットの中盤からとんでもないエラー
がなくなり、エースかエース級のボールで決まる締まった
展開に。同じようなプレイスタイルの二人ではまると緊迫感の
ある好試合になる好例。お互い譲らずタイブレークに。
ここでミスを連発したヴィクがずるずるとそのままセットを
落としてしまった。

第二セットも序盤でブレーク合戦があったものの後半は両
選手共にキープが続き、タイブレークに。

凡ミスを続けてしまったヴィクは1−5まで行ってしまい、
これでおしまいかと思った人が多かったものの、そこから
強打とネットラッシュで5−5まで挽回。どちらが取っても
おかしくないタイブレークだったが、いいパスを決めた
ヴァネクが9−7で取り、セミファイナル最後のいすをゲット。

7−6,7−6

最後のこのチェコ人同士のQFは実に見ごたえがありましたね。
50チェココルナという額が安く感じました。

あと印象的なのがクカロバのプレイですね。これは長くなるの
で違う枠で書こうと思います。

明日はセミファイナル。当初、男子のバグダディス、女子の
タナスガーン、スッハ、ドキッチがばたばたと初戦で倒れた
時は観戦予定を変えようかと思いましたが、面白いです。
明日も行く予定です。
木曜日からプラハで行われているテニスのプラハオープン
を観戦していますが、チェコの期待の若手のクカロバの
プレイを見ていて、ふと思ったのが日本のテレビ番組での
タモリさんの姿でした。今回はそのことを書いてみます。

彼女の試合はセンターコートで行われていて、私は二試合
見ましたが、プレイしている時の彼女の姿は何とリラックス
しているのだろうと思いましたね。

来た球を打つ前の準備段階で力が入っているといわゆる
肩に力が入っているというか、力みがあるという状態に
なってしまうのですが、彼女は本当に脱力しているなぁと
思いましたね。

その脱力している構えた状態から、ボールが来て、準備し、
ヒッティング、フォロースルーという流れになるのですが、
この脱力している時間が他のプレイヤーより長いというか
1テンポ多い気がします。

ただ、そこから入力、出力と呼べる準備、そしてヒットという
段階がすごく早い気がしました。

彼女の今日の試合の相手というのはクレイバスだったのですが
クカロバのショットが決まってこのチェコ娘がポイントを
獲るか、彼女のいいショットに押されてクレイバスが返し
きれずにクカロバがポイントするか、あるいはクカロバの
ミスでポイントを落とすかというこの三種類のポイントの
ゲット、ロストが試合の大部分を占めていた気がします。

彼女は胸から肩口あたりで捕らえて早いボールを打っていた
印象が強いのですが、この早いボールというのがかなり
相手にとっては重みがあるというか勢いのあるボールなの
でしょう。エースにならなくても普通の打ち合いでこの
打点で放った早いボールにクレイバスが返しきれずにネット
するというケースが多かったです(逆にオーバーする
ボールはほとんどなかった)

これはクカロバの前の試合にも見られたことでクカロバの
ポイントはエースか相手のミスという場合が多かったですね。

日本人が日本語で頑張るとか根性を出すと言うと、体にも
力が入ってしまう状況になってしまうことが多い気がしますが
力を入れることは大事だけど、同時に抜くところも大事で
あるということを彼女のプレイは教えてくれる気がします。

彼女の姿を見ていると、何だかミュージックステーションの
タモリの司会を思い出してしまい、ちょっと力を抜きすぎじゃ
ないのかと思ってしまいましたが、ヘビーな曲が流れるときに
やたら司会が盛り上げようとしてあおるとちょっと力入り
過ぎだなと思ってしまうのと同じように力が入る前は抜く
のも大事だと思った私でした。