6月10日の日記↓の続きです
http://diarynote.jp/d/60094/20060610.html


さて、それではカバ雄なりに緑青アグロにアプローチしてみます。まず、大まかなストラテジーの方向を決めますが、現在のメタを考慮するとベースとすべきデッキは自明でしょう。そう、ヘビ対立です

・・・・・・。
きゃー、石投げないでぇ、やめてーっイタイ痛いぃ。

この時期にあまりおイタが過ぎると色んな方面から締め上げられそうなので、マジメにやりましょう。で、いわゆる“カンスリ”的なデッキがメタ的に有効ではないかとされるわけです。トロンにしろマガシューにしろ、殴りながらカウンターしてくるデッキにはかなり苦手気味です。オルゾフ系ビートも、同キャラ戦を制するために、テンポ的な展開を妥協しつつ3マナ域以降のパワーカード重視にシフトしてきています。ならばこそ、緑のサイズと青の妨害手段によるテンポビート戦略が、とても突き刺さる環境となってきていと言えるでしょう。


【純正 青緑アグロ 編】

さて、カンスリ的な青緑と言うと、皆さま大体↓のような構成を思い浮かべると思います。
《深き刻の忍者/Ninja of the Deep Hours》
《粘体マンタ/Plaxmanta》
《粘体投げの小蛙/Plaxcaster Frogling》

《差し戻し/Remand》
《マナ漏出/Mana Leak》
《十手》の有無とか、個々にカードチョイスの差異は出ますが、屋台骨となる戦略は例示したカードから自明でしょう。

これらを使い、ひとまずデッキに仕上げてみました。その過程を追って説明します。

まず、2ターン目に《忍者》が殴る、という点から1マナ域の生物の重要度が非常に高くなりました。《忍者》で殴ってカードを引いているというアクションは、コントロール系やコンボ系に対して大きなプレッシャーとなり、この状況をカウンターで維持してるだけで勝てるゲームが多数あったからです。

そして、1マナ域の生物として色々試したのですが、結局、《エルフ》と《極楽鳥》のマナ生物8体で安定という結論に達しました。《小蛙》とか《十手》とか、デッキがマナ喰い虫なので、コイツらが居ないとカウンターを構えながら円滑に展開できないのです。

そして、マナ生物8体の採用により、2マナ生物の重要度が相対的に減少し、3マナ域の株が高騰しました。では、《小蛙》に続く3マナ域の有望株とは? 答えは意外とすんなり出ました。

そう、《三角エイの捕食者》です。
トロンの《印鑑》による展開を阻害し、《ヴェクの聖騎士》を止めるサイズを持ち、相手の《十手》を釘付けにする、夢のパーフェクト超人です。ニクイにくいぜコンチクショウ、使ってみるとその強さに濡れてしまいます、色んな所が。よくサイドに鎮座しているのを見かける《三角エイ》ですが、これほどの逸材をベンチに暖めておくなんて、人事部が許しちゃくれません。メインで4枚、これです。ちょうど緑白いデッキが《教主》を4枚使うような感覚でしょうか。

さて、じゃあそろそろレシピを出して、それから個々に解説を入れていきましょうか。
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   緑青アグロ(純正)
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クリーチャー:25
4《極楽鳥/Birds of Paradise》
4《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》
3《深き刻の忍者/Ninja of the Deep Hours》
3《粘体マンタ/Plaxmanta》
4《三角エイの捕食者/Trygon Predator》
4《粘体投げの小蛙/Plaxcaster Frogling》
3《細胞質の根の血族/Cytoplast Root-Kin》

スペル:14
4《マナ漏出/Mana Leak》
3《差し戻し/Remand》
3《細胞形成/Cytoshape》
4《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》

土地:21
4《繁殖池/Breeding Pool》
4《ヤヴィマヤの沿岸/Yavimaya Coast》
8《森/Forest》
5《島/Island》
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☆《深き刻の忍者》3枚
刺さるマッチアップでは強いんですが、マジ無駄に終わる相手も多いので4枚目のメイン採用は控えました。除去の豊富じゃない色だけに、コイツのために道をこじ開けるのはわりと辛いんです。でも移植して+1/+1カウンターが1個乗るだけでぜんぜん制圧力が違うので、まぁ3枚は憎めずってとこです。

☆《殴打蔦の葛》の不採用
なんかですねー、イマイチなんですよ、2ターン目に出ないと。+1/+1カウンターによる移植シナジィとかが強いのは分かります。でも《スリス》的なカードは、後半無駄になる可能性が非常に高いんです。無駄にしたくなきゃ手札に土地を貯め込ムプレイングすればいい、んですが、前述のようにデッキがマナ喰い虫ですし、相手の《マナ漏出》とかも考慮に入れると土地は展開したいんです。ですので、コイツは不採用になりました。

☆《細胞質の根の血族/Cytoplast Root-Kin》
+1/+1カウンターを援用できる生物が《小蛙》しか居ないのになんで?、と思うかもしれませんが、採用しました。単純に4マナ4/4はガッチリ要員として強いですし、また、《細胞形成》を使う都合上デッキに7枚は0/0を入れておきたかったというのもあります。移植でカウンターばら撒いても、いつでもコイツの上に戻ってくるという能力は、制圧力として盤面に睨みを効かすには充分です。

☆《差し戻し》3枚
ふつーは《マナ漏出》3枚にしてでも《差し戻し》4枚にしますよね。でも、実際にカンスリ系のデッキを相手にしていると「相手が《差し戻し》持ってたらヤバイ」って瞬間よりも「《マナ漏出》持ってたらヤバイ」って瞬間の方が多いのです。なので、4枚目のスロットは《マナ漏出》に譲りました。

☆《細胞形成/Cytoshape》
『クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで、あなたが選んだ場に出ている伝説ではないクリーチャー1体のコピーになる。』
書いてあることはシンプルですが、実に色々なことができるトリックカードです。例えば、
こちらの場:《細胞質の根の血族》
相手の場:《潮の星、京河》

「じゃあ《細胞形成》プレイ、対象《京河》。《根の血族》のコピーになって下さい。」
どうなるでしょうか? コピーというのはあくまでコピー元の生物の現在の特性を参照するので+1/+1カウンターはカウントされません。よって0/0クリーチャーとなって状況起因効果で墓地に置かれます。しかも“《根の血族》のコピー”として墓地に置かれたので、《京河》のコントロール奪取能力は誘発しません。うひょー♪

別の例を挙げましょう。
こちらの場:《粘体投げの小蛙》
相手の場:《シミックの空呑み》

「《小蛙》アタックー。《空呑み》でブロックした?
じゃあじゃあ《細胞形成》プレイ、対象《小蛙》。《空呑み》のコピーになるぴょん。」
どうなるでしょうか? まず留意して頂きたいのが、対象を取るのはコピー先だけ、コピー元は対象を取らないということです。なので、《空呑み》のようなアンタッチャブル能力があっても、《空呑み》になっちゃう事は可能なんですね。しかも、先ほど述べたように+1/+1カウンターなどはコピーする時に勘定されずそのまま保持なので、結果として6/6の《空呑み(コピー)》に+1/+1カウンターが3個乗った状態になります。あ、ついでにトランプル生物なったんで3点抜けときますね。むひょー♪

とまぁ、《細胞形成》は対クリーチャー兵器として非常に便利に働いてくれます。また、このデッキには0/1や1/1が一杯ですので、接触戦闘時に相手のブロッカーを《極楽鳥》にしてしまうなど、移植生物が居なくても役に立ちます。

さて、上に挙げたレシピが、僕なりの“標準化された”緑青アグロです。これにメタ的な肉付けをするというアプローチを試みたいと思います(まだ続くらしいですよ)。

7月16日の日記↓に続きます
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