デザイナーによるデッキ分析(エルフ&ネイル)。
2004年5月19日はじめに
この翻訳文は、2ch卓上ゲーム板 MTGスタンダードスレにあったものです。
翻訳された獅子面のネタ師氏の好意により、こちらへ転載するに至りました。
この場を借りて、感謝いたします。ありがとうございました。
それから、全文を読むには、↓から読むと読みやすいと思います。
http://diarynote.jp/d/40955/20040519.html
本文
━━ デザイナーによるデッキ分析:Elf & Nail ━━
ジェイ・シュナイダー
もはやElf & Nailはメタ外デッキからTier1へ。
大げさに聞こえるかもしれませんが、2004年地区選手権の結果を見れば
きっとご納得いただけるでしょう。
Elf & Nailで出場した5人の選手の総合成績は39勝14敗2分け!
そのうち1人はシアトル選手権1位、もう1人はオハイオ選手権10位を勝ち取ったのですから!
Tier1のデッキがひしめく中で勝ち星を挙げるには、大きく分けて2つの方法があります。“徹底的にメタったデッキで出る”か、それとも“当たり運がとんでもなく良い”か、です。
Tier1のデッキのうち、“苦手なマッチアップ”が少ないデッキであるほどメタの中心的な存在になり得るわけですが、“特定のマッチアップにはぜったい勝てる”というデッキを持っていくというのも、それがTier1のデッキに対してならきわめて合理的な選択と言えます。下記にElf & Nailと代表的なTier1デッキとのマッチアップ結果を示しますが、これを見ればElf & Nailが如何に優れた選択だったかがお解かり頂けると思います。
この翻訳文は、2ch卓上ゲーム板 MTGスタンダードスレにあったものです。
翻訳された獅子面のネタ師氏の好意により、こちらへ転載するに至りました。
この場を借りて、感謝いたします。ありがとうございました。
それから、全文を読むには、↓から読むと読みやすいと思います。
http://diarynote.jp/d/40955/20040519.html
本文
━━ デザイナーによるデッキ分析:Elf & Nail ━━
ジェイ・シュナイダー
もはやElf & Nailはメタ外デッキからTier1へ。
大げさに聞こえるかもしれませんが、2004年地区選手権の結果を見れば
きっとご納得いただけるでしょう。
Elf & Nailで出場した5人の選手の総合成績は39勝14敗2分け!
そのうち1人はシアトル選手権1位、もう1人はオハイオ選手権10位を勝ち取ったのですから!
Tier1のデッキがひしめく中で勝ち星を挙げるには、大きく分けて2つの方法があります。“徹底的にメタったデッキで出る”か、それとも“当たり運がとんでもなく良い”か、です。
Tier1のデッキのうち、“苦手なマッチアップ”が少ないデッキであるほどメタの中心的な存在になり得るわけですが、“特定のマッチアップにはぜったい勝てる”というデッキを持っていくというのも、それがTier1のデッキに対してならきわめて合理的な選択と言えます。下記にElf & Nailと代表的なTier1デッキとのマッチアップ結果を示しますが、これを見ればElf & Nailが如何に優れた選択だったかがお解かり頂けると思います。
デザイナーによるデッキ分析(エルフ&ネイル)。 その2
2004年5月19日対戦デッキ マッチ結果 マッチ ゲーム結果 ゲーム
(W-L-D) (%) (W-L) (%)
電結神話 15-8-1 65% 36-22 62%
ゴブリン召集 5-3-0 63% 12-6 67%
歯と爪 5-0-0 100% 10-3 80%
白コン 4-0-0 100% 8-3 80%
青白コン 3-1-0 75% 7-3 70%
スライド 3-0-0 100% 6-0 100%
黒緑死の雲 2-0-0 100% 4-0 100%
赤単ゴブリン 0-2-0 33% 2-4 0%
その他 2-0-1 83% 5-2 71%
合計 39-14-1 73% 90-40 69%
■ガタガタに歪んでしまいました。
詳しくは↓をご参照ください。
http://www.brainburst.com/db/article.asp?id=4078
(W-L-D) (%) (W-L) (%)
電結神話 15-8-1 65% 36-22 62%
ゴブリン召集 5-3-0 63% 12-6 67%
歯と爪 5-0-0 100% 10-3 80%
白コン 4-0-0 100% 8-3 80%
青白コン 3-1-0 75% 7-3 70%
スライド 3-0-0 100% 6-0 100%
黒緑死の雲 2-0-0 100% 4-0 100%
赤単ゴブリン 0-2-0 33% 2-4 0%
その他 2-0-1 83% 5-2 71%
合計 39-14-1 73% 90-40 69%
■ガタガタに歪んでしまいました。
詳しくは↓をご参照ください。
http://www.brainburst.com/db/article.asp?id=4078
デザイナーによるデッキ分析(エルフ&ネイル)。 その3
2004年5月19日注意:電結神話とのIDが1回ありましたが、%には含めていません。
それ以外の引き分けを%に示しています。“その他”のデッキは赤緑ビーストランデスや赤単ポンザや反応炉デッキ等です。
このデータを見て頂ければ、Elf & NailはTier1デッキ3種の“電結神話>ゴブリン召集>白コン”という“グーチョキパー”の関係に対して全てに勝てる選択であり、かつ、Tier2のデッキに対しても同様に勝てるということが一目瞭然でしょう。ここまで出来過ぎなデータを見せられてしまうと「それは使ったプレイヤーの腕が良かったんだ」と反論されてしまいそうですが、Elf & Nailを使った5人のうち、非アマチュアプレイヤーは1人だけで、残る4人中2人はトーナメントプレイを始めてからわずか1年半なのです(シアトル優勝のサーミー・マーチャントもですよ!)。
もはやElf & NailのパワーがTier1レベルなのは明白でしょう。
かの一流プレイヤーにも評価されていたのですから!
(訳注:キブラー氏の記事Rogue’s Gallery -UnderdogsatRegionals
http://www.brainburst.com/db/article.asp?id=4034
を受けての発言だと思われます。)
Elf & Nailの開発初期段階での、私のこのデッキに対する評価は「面白いね、でも評価に値するかはテストしてみないと判らないよ」でした。幸運なことにクリスとジェイソンが私にプレイテストの機会を与えてくれて、このデッキの強さ、そして面白さを体験できたのです。
それ以外の引き分けを%に示しています。“その他”のデッキは赤緑ビーストランデスや赤単ポンザや反応炉デッキ等です。
このデータを見て頂ければ、Elf & NailはTier1デッキ3種の“電結神話>ゴブリン召集>白コン”という“グーチョキパー”の関係に対して全てに勝てる選択であり、かつ、Tier2のデッキに対しても同様に勝てるということが一目瞭然でしょう。ここまで出来過ぎなデータを見せられてしまうと「それは使ったプレイヤーの腕が良かったんだ」と反論されてしまいそうですが、Elf & Nailを使った5人のうち、非アマチュアプレイヤーは1人だけで、残る4人中2人はトーナメントプレイを始めてからわずか1年半なのです(シアトル優勝のサーミー・マーチャントもですよ!)。
もはやElf & NailのパワーがTier1レベルなのは明白でしょう。
かの一流プレイヤーにも評価されていたのですから!
(訳注:キブラー氏の記事Rogue’s Gallery -UnderdogsatRegionals
http://www.brainburst.com/db/article.asp?id=4034
を受けての発言だと思われます。)
Elf & Nailの開発初期段階での、私のこのデッキに対する評価は「面白いね、でも評価に値するかはテストしてみないと判らないよ」でした。幸運なことにクリスとジェイソンが私にプレイテストの機会を与えてくれて、このデッキの強さ、そして面白さを体験できたのです。
デザイナーによるデッキ分析(エルフ&ネイル)。 その4
2004年5月19日ではまず、Elf & Nail の起源について説明いたしましょう。
デッキの原型はジェイソン・ヘイガーとクリス・チャンによるApprenticeでの対戦に端を発します。クリスは、私達が開発中の別のメタ外デッキをテストしていましたが、ジェイソンのElf & Nailを見て一目惚れしました。クリスは私のシアトル地域の調整チーム“七人の侍”の一員であり、このElf & Nailをチーム内での開発とテスト用に持って来ました。ジェイソンはウェストバージニアのカイル・コルドバのチームにてデッキの調整を重ね、この2つのチーム間のやり取りによりデッキは洗練されていき、ほぼ最適化されたと確信しました。この大西洋岸と太平洋岸での結び付きは、私のデッキに対する大いなる自信となりました。
そう、デッキの開発とは独り善がりな机上の空論ではなく、チームワークによって成り得るものだと再認識したのです。
さて、前置きはこれくらいにしてデッキの構造解析に移りましょうか。
まず初めにデッキのコンセプトと動作を説明し、その後メインボードのキーカードについて解説し、最後に主要マッチアップでのサイドボードについてレクチャーしましょう。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
Elf & Nail
---- ジェイ・シュナイダーと七人の侍
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
クリーチャー:27
4:《極楽鳥/Birds of Paradise(8ED)》
4:《ワイアウッドの共生虫/Wirewood Symbiote(SCG)》
3:《ぶどう棚/Vine Trellis(8ED)》
3:《ワイアウッドの伝令/Wirewood Herald(ONS)》
4:《ウッド・エルフ/Wood Elves(8ED)》
3:《ヴィリジアンのシャーマン/Viridian Shaman(MRD)》
1:《激情の共感者/Fierce Empath(SCG)》
1:《トリスケリオン/Triskelion(MRD)》
1:《映し身人形/Duplicant(MRD)》
1:《クローサの拳カマール/Kamahl, Fist of Krosa(ONS)》
1:《隔離するタイタン/Sundering Titan(DST)》
1:《ダークスティールの巨像/Darksteel Colossus(DST)》
スペル:11
4:《頭蓋骨締め/Skullclamp(DST)》
3:《歯と爪/Tooth and Nail(MRD)》
4:《花盛りの春/Vernal Bloom(8ED)》
マナソース:22
2:《金属モックス/Chrome Mox(MRD)》
20:《森/Forest》
サイドボード:15
4:《酸化/Oxidize(DST)》
3:《刈り取りと種まき/Reap and Sow(DST)》
3:《忍び寄るカビ/Creeping Mold(MRD)》
1:《歯と爪/Tooth and Nail(MRD)》
1:《ぶどう棚/Vine Trellis(8ED)》
1:《ヴィリジアンのシャーマン/Viridian Shaman(MRD)》
1:《トリスケリオン/Triskelion(MRD)》
1:《映し身人形/Duplicant(MRD)》
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
まずはデッキの動きについて。
Elf & Nailは、ある意味コンボデッキと採ることも出来ます。
このデッキをプレイする際は、このことを心の片隅に置いて下さい。
確かにElf & Nailには幾つかのコンボが内包されていますので、そのうちどれかを選択しながら戦っていくことになるでしょう。
そう、相手のデッキに合わせて、コンボを選択すれば良いのです。
例えば、電結神話には《共生虫》&《シャーマン》コンボ、対白コンには“《カマール》で勝つ”コンボ、対ゴブリン召集では《花盛りの春》&《歯と爪》コンボ、といった具合です。
ここがElf & Nailをプレイするのに最も重要なところです。
各マッチアップで一体どのように振舞えばよいか、それさえ理解できれば、自ずと「どうすれば勝てるか」「どうサイドボーディングするか」が解ってくる筈です。
このコンボの組み合わせは、Elf & Nailの根幹となる部分です。
非マナスペルのうち何枚かは、メインとサイドに分割して入っていますが、これは単にサイドボード枠の穴埋めで入れているわけではありません。純然たるテストの結果です。
デッキを回したことのない人から見れば奇怪に見えるかもしれませんが、実際にプレイしてみれば実に単純明快です。
Elf & Nailで利用可能なリソースさえ理解していれば、正しいプレイングは自ずと解ってくるでしょう。
さて、デッキの動きを理解するの最後のステップはElf & Nailにおける“2つのステージ”を理解することです。最初のステージは“セットアップ・ステージ”です。このステージは、早い場合は1ターン目、遅い場合は5-6ターン目に起こります。
例えば対神話においては1ターン目の《極楽鳥》であったり、対トロンのサイド後においては3-4ターン目の《ウッド・エルフ》の循環だったりします。ここで十分なマナベースとドローを整えたら、いよいよ第2ステージである“終了ステージ”に突入します。対神話においては、2ターン目の《シャーマン》、3ターン目に《共生虫》を置いて《鳥》をアンタップしつつ《シャーマン》を回収というのが定石です。対トロンなら6-7ターン目に《歯と爪》で《カマール》と《タイタン》を持って来て、土地拘束と踏み荒らし効果でカタをつけるといった具合です。
それでは、デッキの構造解析に移りましょう。
最初はやはりマナベースについてです。テスト期間中長いこと、私達は《森》22枚で動かしていました。この22枚という枚数の根拠は、一応21枚の場合と23枚の場合をテストした結果22枚が一番座りが良いという事と、22枚のバージョンでプレイテスト中に特に異論がなかったという事に由来します。この22枚の《森》を20枚の《森》と2枚の《モックス》に差し替える必要性を感じたのが、赤単ゴブリンとのマッチアップでした。この差し替えによる効果は絶大で、1ターン早く《花盛りの春》をキャストできるだけで対ゴブリンの勝率が大幅にアップしました。また、この《モックス》2枚により、他のマッチでの相性が著しく不利になるという事もなかったので結局2枚の《モックス》は採用ということになりました。もし、メタ的に赤単ゴブリンが多そうなら、3枚目の《モックス》も十分検討に値します。
デッキの原型はジェイソン・ヘイガーとクリス・チャンによるApprenticeでの対戦に端を発します。クリスは、私達が開発中の別のメタ外デッキをテストしていましたが、ジェイソンのElf & Nailを見て一目惚れしました。クリスは私のシアトル地域の調整チーム“七人の侍”の一員であり、このElf & Nailをチーム内での開発とテスト用に持って来ました。ジェイソンはウェストバージニアのカイル・コルドバのチームにてデッキの調整を重ね、この2つのチーム間のやり取りによりデッキは洗練されていき、ほぼ最適化されたと確信しました。この大西洋岸と太平洋岸での結び付きは、私のデッキに対する大いなる自信となりました。
そう、デッキの開発とは独り善がりな机上の空論ではなく、チームワークによって成り得るものだと再認識したのです。
さて、前置きはこれくらいにしてデッキの構造解析に移りましょうか。
まず初めにデッキのコンセプトと動作を説明し、その後メインボードのキーカードについて解説し、最後に主要マッチアップでのサイドボードについてレクチャーしましょう。
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Elf & Nail
---- ジェイ・シュナイダーと七人の侍
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クリーチャー:27
4:《極楽鳥/Birds of Paradise(8ED)》
4:《ワイアウッドの共生虫/Wirewood Symbiote(SCG)》
3:《ぶどう棚/Vine Trellis(8ED)》
3:《ワイアウッドの伝令/Wirewood Herald(ONS)》
4:《ウッド・エルフ/Wood Elves(8ED)》
3:《ヴィリジアンのシャーマン/Viridian Shaman(MRD)》
1:《激情の共感者/Fierce Empath(SCG)》
1:《トリスケリオン/Triskelion(MRD)》
1:《映し身人形/Duplicant(MRD)》
1:《クローサの拳カマール/Kamahl, Fist of Krosa(ONS)》
1:《隔離するタイタン/Sundering Titan(DST)》
1:《ダークスティールの巨像/Darksteel Colossus(DST)》
スペル:11
4:《頭蓋骨締め/Skullclamp(DST)》
3:《歯と爪/Tooth and Nail(MRD)》
4:《花盛りの春/Vernal Bloom(8ED)》
マナソース:22
2:《金属モックス/Chrome Mox(MRD)》
20:《森/Forest》
サイドボード:15
4:《酸化/Oxidize(DST)》
3:《刈り取りと種まき/Reap and Sow(DST)》
3:《忍び寄るカビ/Creeping Mold(MRD)》
1:《歯と爪/Tooth and Nail(MRD)》
1:《ぶどう棚/Vine Trellis(8ED)》
1:《ヴィリジアンのシャーマン/Viridian Shaman(MRD)》
1:《トリスケリオン/Triskelion(MRD)》
1:《映し身人形/Duplicant(MRD)》
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まずはデッキの動きについて。
Elf & Nailは、ある意味コンボデッキと採ることも出来ます。
このデッキをプレイする際は、このことを心の片隅に置いて下さい。
確かにElf & Nailには幾つかのコンボが内包されていますので、そのうちどれかを選択しながら戦っていくことになるでしょう。
そう、相手のデッキに合わせて、コンボを選択すれば良いのです。
例えば、電結神話には《共生虫》&《シャーマン》コンボ、対白コンには“《カマール》で勝つ”コンボ、対ゴブリン召集では《花盛りの春》&《歯と爪》コンボ、といった具合です。
ここがElf & Nailをプレイするのに最も重要なところです。
各マッチアップで一体どのように振舞えばよいか、それさえ理解できれば、自ずと「どうすれば勝てるか」「どうサイドボーディングするか」が解ってくる筈です。
このコンボの組み合わせは、Elf & Nailの根幹となる部分です。
非マナスペルのうち何枚かは、メインとサイドに分割して入っていますが、これは単にサイドボード枠の穴埋めで入れているわけではありません。純然たるテストの結果です。
デッキを回したことのない人から見れば奇怪に見えるかもしれませんが、実際にプレイしてみれば実に単純明快です。
Elf & Nailで利用可能なリソースさえ理解していれば、正しいプレイングは自ずと解ってくるでしょう。
さて、デッキの動きを理解するの最後のステップはElf & Nailにおける“2つのステージ”を理解することです。最初のステージは“セットアップ・ステージ”です。このステージは、早い場合は1ターン目、遅い場合は5-6ターン目に起こります。
例えば対神話においては1ターン目の《極楽鳥》であったり、対トロンのサイド後においては3-4ターン目の《ウッド・エルフ》の循環だったりします。ここで十分なマナベースとドローを整えたら、いよいよ第2ステージである“終了ステージ”に突入します。対神話においては、2ターン目の《シャーマン》、3ターン目に《共生虫》を置いて《鳥》をアンタップしつつ《シャーマン》を回収というのが定石です。対トロンなら6-7ターン目に《歯と爪》で《カマール》と《タイタン》を持って来て、土地拘束と踏み荒らし効果でカタをつけるといった具合です。
それでは、デッキの構造解析に移りましょう。
最初はやはりマナベースについてです。テスト期間中長いこと、私達は《森》22枚で動かしていました。この22枚という枚数の根拠は、一応21枚の場合と23枚の場合をテストした結果22枚が一番座りが良いという事と、22枚のバージョンでプレイテスト中に特に異論がなかったという事に由来します。この22枚の《森》を20枚の《森》と2枚の《モックス》に差し替える必要性を感じたのが、赤単ゴブリンとのマッチアップでした。この差し替えによる効果は絶大で、1ターン早く《花盛りの春》をキャストできるだけで対ゴブリンの勝率が大幅にアップしました。また、この《モックス》2枚により、他のマッチでの相性が著しく不利になるという事もなかったので結局2枚の《モックス》は採用ということになりました。もし、メタ的に赤単ゴブリンが多そうなら、3枚目の《モックス》も十分検討に値します。
デザイナーによるデッキ分析(エルフ&ネイル)。 その5
2004年5月19日さて、ではセットアップ・ステージで活躍するカード群について解説を進めていきます。まず《極楽鳥》《ぶどう棚》《ワイアウッドの伝令》《ウッドエルフ》《激情の共感者》といった面々についてです。
これらのカードは序盤の主役であり、詩的な表現をするなら“キャントリップに足が生えている”といった感じです。
もっとも《ぶどう棚》だけは足が生えてるようには感じませんが。
このカード達には、2つの役割があります。マナを整えたりサーチしたりすることと、死ぬことです。死ぬ、とはすなわち《頭蓋骨締め》で締められたり、対戦相手の除去を使わせたり、チャンプブロック要員となったりすることです。そう、「死して護国の鬼となれ」の精神です。
きっと彼らは極楽浄土(オンスロートの#347か#349あたりでしょう)に迎え入れられるはずです。たまに《ゴブリンの名手》の弾幕の前に成す術もなく殲滅されてしまいますが、それもご愛嬌ということで。
例外的に、《ワイヤウッドの共生虫》絡みのトリックとして生き残れたり、対戦相手の全体除去に巻き込まれるだけだったり、《頭蓋骨締め》を引くまで生存を許されたりする事もあります。
1マナ域で例外的に大事にされるクリーチャーは《共生虫》です。
この生物は、1匹/1マナのコンボエンジンとして機能します。
戦闘力的には1/1に過ぎませんが、除去の的とするだけの価値は十分にあります。そう、それこそ神話が2ターン目に《爆片波》を打ち込むだけの価値がある生物なのです。この《共生虫》の能力が曲者(くせもの)で、“アンタップする”が効果、“手札に戻す”はコストなのです。どういう事かと言うと、「手札の戻すのにスタック、《ショック》を撃ちます」というのが不可能なのです。
《共生虫》絡みのトリックはほぼ明白でしょうが、その中でも特に効果の大きいものについて解説しましょう。まずは対神話における《ヴィリジアンのシャーマン》の使い回し効果、そして《ウッド・エルフ》を回収することによる1ターンでの土地3枚増やし効果などが重要です。
また、ブロック後にバウンスすることで死なないブロッカーを作り出したり、アタックに行った《巨像》をブロック用にアンタップしたりなどもできます。
《共生虫》を有効に使うためには以下のことに注意して下さい。
1)能力を相手のターンでも使うようにするエルフでブロックしてそのエルフを戻すという使い方が多いと思いますが、特に何もなくても相手のターンエンドに戻しましょう。相手のターンでもバウンスすれば、1体の《共生虫》で2回転分のバウンス/アンタップをできるようになるのです。
2)マナ生物は起こす、《ウッド・エルフ》の森はアンタップ・イン!
つまり、《共生虫》でマナ生物を起こしつつ《森》を持ってくれば、《ウッド・エルフ》は実質1マナでキャストしたことになるのです。
更に《花盛りの春》が出てれば、実質0マナキャストですし、複数の《花盛りの春》があればマナが増えてしまうのです。複数の《共生虫》や《ウッド・エルフ》が在れば、1ターンに5枚の土地を置くことだって夢ではないのです。
《花盛りの春》は究極のコンボカードですが、たまに手札に腐ることもあります。《花盛り》の主な役割は4ターン目に《歯と爪》を双呪で撃つことにあります。《極楽鳥》と《モックス》の助けを借りれば、なんと2ターン目にこのパーマネントを場に出すことすら出来ます。
この《花盛り》についてのチャピンのコメントは非常に的を射ています。
曰く、「《ウェイク》出してターン返って来たら勝ちだよねぇ」。
もちろん《花盛り》では+1/+1修正は付きませんが、このデッキに於いては、その修正を得たのと同じくらいのパワーを与えてくれます。
双呪で《歯と爪》を撃って3マナ余っている状況なら、《カマール》と《トリスケリオン》を持ってきて相手の土地3枚を生物にして打ち落とす、という動きも出来るのです。《花盛り》が無い状況では、《カマール》をキャストして、自分の土地を生物化して、踏み荒らし効果を使うのは困難です。
そうそう、プレイテストしていて分かったことがあります。対Elf & Nail用にサイドボーディングするにあたり壊す対象を、マナ生物/エルフ、《締め》、《花盛り》、土地などと広範囲に亘らせてしまうのは間違いです。
ただ一点、《花盛り》だけは確実に壊せるようにするのが正解なのです。
セットアップ・ステージ用のカードとして最後に登場するのが、ご存知《頭蓋骨締め》です。たまにこのカードだけで勝ててしまうので、正確な位置付けとしては、セットアップと終了ステージをつなぐカードと定義すべきかもしれません。《締め》で掘り進んでいけば、ほどなくゲームを終わらせるカードに辿り着けます。この《締め》の強さについてはもはや語り尽くされている感がありますので、本稿においてはリードデザイナーの言葉にて、このカードの説明を締め括りたいと思います。「ミラディン・ブロック最強カードが《締め》と《歯と爪》だとするなら、その両方をデッキにぶち込めばいいじゃん」
それでは、終了ステージに話を移しましょう。まずは《歯と爪》について解説したいと思います。《歯と爪》は、このカード単体としては全く機能しません。ノン・クリーチャーデッキにこのカードを入れても無意味なわけで、このカードを使うからには、デッキに最適なデカブツ達を入れておく必要があるのです。さて、このカードがメインで3枚な理由ですが、Elf & Nailは十分なドロー能力を持っており、4枚も《歯と爪》を入れると手札に腐ってしまうことが多いのです。3枚しか使っていない現状でさえ、《モックス》で刻印する筆頭候補がこの《歯と爪》なのです。4枚目がサイドボードに入っている理由は、対赤単ゴブリンの勝ち筋が《花盛りの春》から《歯と爪》につなげることしか無いからです。
ここで、《歯と爪》の主な注意点について説明したいと思います。
1)サーチしてきたカードを必ずしも場に出さなくても良いこと
しばしば、最も出したいカードが手札の中に居ることがあります。そんな時は、コストの安い生物をサーチしてきて、その生物は次のターンに素で呼ぶために温存するといったプレイングをします。
2)時にはコストの安い生物をサーチすることもあること
例えば、対電結神話で《歯と爪》双呪した場合、持って来るのは《共生虫》と《シャーマン》だったりします。もちろん、この時《シャーマン》達を出すのを後回しにして、手札に居たデカブツを出しても良いのですが、状況によっては《シャーマン》+《共生虫》コンボを優先することもあるので覚えておいて下さい。
これらのカードは序盤の主役であり、詩的な表現をするなら“キャントリップに足が生えている”といった感じです。
もっとも《ぶどう棚》だけは足が生えてるようには感じませんが。
このカード達には、2つの役割があります。マナを整えたりサーチしたりすることと、死ぬことです。死ぬ、とはすなわち《頭蓋骨締め》で締められたり、対戦相手の除去を使わせたり、チャンプブロック要員となったりすることです。そう、「死して護国の鬼となれ」の精神です。
きっと彼らは極楽浄土(オンスロートの#347か#349あたりでしょう)に迎え入れられるはずです。たまに《ゴブリンの名手》の弾幕の前に成す術もなく殲滅されてしまいますが、それもご愛嬌ということで。
例外的に、《ワイヤウッドの共生虫》絡みのトリックとして生き残れたり、対戦相手の全体除去に巻き込まれるだけだったり、《頭蓋骨締め》を引くまで生存を許されたりする事もあります。
1マナ域で例外的に大事にされるクリーチャーは《共生虫》です。
この生物は、1匹/1マナのコンボエンジンとして機能します。
戦闘力的には1/1に過ぎませんが、除去の的とするだけの価値は十分にあります。そう、それこそ神話が2ターン目に《爆片波》を打ち込むだけの価値がある生物なのです。この《共生虫》の能力が曲者(くせもの)で、“アンタップする”が効果、“手札に戻す”はコストなのです。どういう事かと言うと、「手札の戻すのにスタック、《ショック》を撃ちます」というのが不可能なのです。
《共生虫》絡みのトリックはほぼ明白でしょうが、その中でも特に効果の大きいものについて解説しましょう。まずは対神話における《ヴィリジアンのシャーマン》の使い回し効果、そして《ウッド・エルフ》を回収することによる1ターンでの土地3枚増やし効果などが重要です。
また、ブロック後にバウンスすることで死なないブロッカーを作り出したり、アタックに行った《巨像》をブロック用にアンタップしたりなどもできます。
《共生虫》を有効に使うためには以下のことに注意して下さい。
1)能力を相手のターンでも使うようにするエルフでブロックしてそのエルフを戻すという使い方が多いと思いますが、特に何もなくても相手のターンエンドに戻しましょう。相手のターンでもバウンスすれば、1体の《共生虫》で2回転分のバウンス/アンタップをできるようになるのです。
2)マナ生物は起こす、《ウッド・エルフ》の森はアンタップ・イン!
つまり、《共生虫》でマナ生物を起こしつつ《森》を持ってくれば、《ウッド・エルフ》は実質1マナでキャストしたことになるのです。
更に《花盛りの春》が出てれば、実質0マナキャストですし、複数の《花盛りの春》があればマナが増えてしまうのです。複数の《共生虫》や《ウッド・エルフ》が在れば、1ターンに5枚の土地を置くことだって夢ではないのです。
《花盛りの春》は究極のコンボカードですが、たまに手札に腐ることもあります。《花盛り》の主な役割は4ターン目に《歯と爪》を双呪で撃つことにあります。《極楽鳥》と《モックス》の助けを借りれば、なんと2ターン目にこのパーマネントを場に出すことすら出来ます。
この《花盛り》についてのチャピンのコメントは非常に的を射ています。
曰く、「《ウェイク》出してターン返って来たら勝ちだよねぇ」。
もちろん《花盛り》では+1/+1修正は付きませんが、このデッキに於いては、その修正を得たのと同じくらいのパワーを与えてくれます。
双呪で《歯と爪》を撃って3マナ余っている状況なら、《カマール》と《トリスケリオン》を持ってきて相手の土地3枚を生物にして打ち落とす、という動きも出来るのです。《花盛り》が無い状況では、《カマール》をキャストして、自分の土地を生物化して、踏み荒らし効果を使うのは困難です。
そうそう、プレイテストしていて分かったことがあります。対Elf & Nail用にサイドボーディングするにあたり壊す対象を、マナ生物/エルフ、《締め》、《花盛り》、土地などと広範囲に亘らせてしまうのは間違いです。
ただ一点、《花盛り》だけは確実に壊せるようにするのが正解なのです。
セットアップ・ステージ用のカードとして最後に登場するのが、ご存知《頭蓋骨締め》です。たまにこのカードだけで勝ててしまうので、正確な位置付けとしては、セットアップと終了ステージをつなぐカードと定義すべきかもしれません。《締め》で掘り進んでいけば、ほどなくゲームを終わらせるカードに辿り着けます。この《締め》の強さについてはもはや語り尽くされている感がありますので、本稿においてはリードデザイナーの言葉にて、このカードの説明を締め括りたいと思います。「ミラディン・ブロック最強カードが《締め》と《歯と爪》だとするなら、その両方をデッキにぶち込めばいいじゃん」
それでは、終了ステージに話を移しましょう。まずは《歯と爪》について解説したいと思います。《歯と爪》は、このカード単体としては全く機能しません。ノン・クリーチャーデッキにこのカードを入れても無意味なわけで、このカードを使うからには、デッキに最適なデカブツ達を入れておく必要があるのです。さて、このカードがメインで3枚な理由ですが、Elf & Nailは十分なドロー能力を持っており、4枚も《歯と爪》を入れると手札に腐ってしまうことが多いのです。3枚しか使っていない現状でさえ、《モックス》で刻印する筆頭候補がこの《歯と爪》なのです。4枚目がサイドボードに入っている理由は、対赤単ゴブリンの勝ち筋が《花盛りの春》から《歯と爪》につなげることしか無いからです。
ここで、《歯と爪》の主な注意点について説明したいと思います。
1)サーチしてきたカードを必ずしも場に出さなくても良いこと
しばしば、最も出したいカードが手札の中に居ることがあります。そんな時は、コストの安い生物をサーチしてきて、その生物は次のターンに素で呼ぶために温存するといったプレイングをします。
2)時にはコストの安い生物をサーチすることもあること
例えば、対電結神話で《歯と爪》双呪した場合、持って来るのは《共生虫》と《シャーマン》だったりします。もちろん、この時《シャーマン》達を出すのを後回しにして、手札に居たデカブツを出しても良いのですが、状況によっては《シャーマン》+《共生虫》コンボを優先することもあるので覚えておいて下さい。
デザイナーによるデッキ分析(エルフ&ネイル)。 その6
2004年5月19日さぁ、デカブツ達の解説を始めましょう。まず最初は《カマール》です。
彼はElf & Nailにおけるリュウ・カンであり、ゲームを迅速に終わらせる為に存在します。(訳注:リュウ・カンってどちら様でしょうか? 教えてplz)
対白コンでは特に特に有効で、《トリスケリオン》とのコンボで相手の土地をピンポイントで狙い打てます。この戦術は、サイド後の土地破壊カードと組み合わせると特に効果的です。また、《カマール》を出したターンにマナに余りがあると、相手の《神の怒り》にスタックして相手の土地をクリーチャー化できるので、相手も全体除去を撃ち辛くなります。
次は《ダークスティールの巨像》です。とにかくこの生物は止まらない!
《歯と爪》を双呪で撃ったなら、《巨像》を持って来ることが多いはずです。
除去されにくいという点において、迅速にゲームを終わらせる目的で《カマール》より優先されることもしばしばです。
《トリスケリオン》は、その汎用性の高さと前述のコンボの為に採用されています。また、《ゴブリンの名手》やその他のウィーニー生物に対する解答でもあります。このような役回りはElf & Nailの設計初期の段階から存在していましたが、その当時は《トリスケ》の代わりに《有毒グール》を使っていました。確かに、《有毒グール》の方がコンボとしての破壊力も大きく、極まった時も爽快なのですが、やはりオーバーキルな感がありました。プレイテストの結果からも、《トリスケ》で土地を3枚も壊してしまえば、ほぼ相手を押さえ込めることが分かりました。何より素で呼べるという点において《トリスケ》に軍配が上がり、《有毒グール》はサイド落ちした挙句、結局サイドからも席を追われる事となりました。
《映し身人形》もまた汎用性が高いクリーチャーで、これをメインボードに採用しないという選択肢は現状のメタではありえません。このクリーチャーは相手の出してきた《巨像》や《レオニンの高僧》に対する回答なのです。
ただし、最後の一体のデカブツ(次に説明する《タイタン》です)をメインに押し込むため、2体目の《人形》にはサイドに廻ってもらいました。
対戦相手が《歯と爪》を撃った返しで、《歯と爪》から《人形》2体を持って来れば、勝負はぐっと有利に傾きます。「《人形》2体出てくるかも」という事実は、対戦相手に防御的なプレイングを強いるか、自分のデカブツ2体を失うリスクを背負わせているのです。
デカブツ勢の最後は《隔離するタイタン》です。彼はゴブリン招集に対する数少ない回答の一つです。言うまでも無くゴブリン召集の弱点は、その脆弱な黒マナ基盤にあり、《タイタン》はその脆弱性を攻撃するために採用されました。
そう、この「《タイタン》が効くか効かないか」が、対ゴブリン召集および赤単ゴブリンとのマッチアップ相性の差なのです。必要に迫られれば、《歯と爪》で《タイタン》と《ヴィリジアのシャーマン》を持って来て召集プレイヤーの土地を4枚叩き割るというプレイングも有り得るのです。
それでは各マッチアップ分析に入りましょう。
v.s.電結神話
神話にはすこぶる相性が良いです。私達は神話に勝つ為にElf & Nailを選択したといっても過言ではありません。プレイテストでの対神話戦の勝率は67%程でしたが、地区選手権での結果もほぼそれと同等でした。
この対戦での勝利の鍵は《共生虫》と《シャーマン》によるロックです。このコンボさえ極まれば、対戦相手のパーマネントはほぼ壊滅状態に陥るでしょう。あまりにもこのマッチアップの相性が良すぎるので、《シャーマン》を1体サイドに移し《伝令》を3枚にする余裕ができ、その空いたスロットを他のマッチアップ用に充てることができました。
サイドボード後には、このコンボを完成させる時間を稼ぐために4枚の《酸化》を投入します。このカードは主に相手の土地に撃ち、展開を遅らせるのに使って下さい。
In:酸化×4、シャーマン×1、ぶどう棚×1、トリスケ×1
out:ウッド・エルフ×3〜4、タイタン×1、映し身人形×1
カマールand/or巨像×1〜2
v.s.ゴブリン召集
2番目に重要なこのマッチアップでも、Elf & Nailはかなり相性の良く戦えます。プレイテストでの勝率は60%近くで、わずかに勝ち越している感じでしたが、地区予選の結果では若干勝率が上がっているようです。この理由を考察するに、サイドボード後の相性と、ゴブリン召集側のプレイヤーのプレイングの未熟さにあると思われます。尤も、対戦相手にしてみれば、このマッチアップは想定外だったでしょうから致し方ないことかもしれません。特に顕著に目立ったミスは、サイドボーディングのミスとマリガンのミスです。サイド後に生物の展開スピードを落としてまで土地破壊やアーティファクト除去などを入れてしまうのは間違いですし、ちょっと遅めのハンドの配牌なら積極的にマリガンすべきだと認識できていなかったのでしょう。
これらミスは、このマッチアップにおける重要なポイントを示唆しています。すなわち、「長引くほどにElf & Nailが有利」ということです。確かにゴブリン召集には“パーフェクト召集”による勝ちパターンが用意されていますが、それにこだわり過ぎて《召集》を撃つのを遅らせてしまうと、《隔離されたタイタン》や《カマール》&《トリスケ》コンボでマナベースを攻撃されてしまいます。
正解のプレイングとしては、“アグロ・ゴブリン”として振る舞い、可及的速やかにライフを減らしにかかることです。
《頭蓋骨締め》→《召集》パターンのような遅いハンドをキープするのは自殺行為に他なりません。2ターン目か3ターン目に《戦長》を呼んで、次のターンに《包囲攻撃の司令官》を展開するのが必勝パターンだと認識すべきです。
Elf & Nail側からしても、相手のスピードに飲み込まれたら負けです。早いターンに《花盛りの春》を張れるか否かが、勝負の分かれ目でしょう。もし3ターン目に《花盛り》、4ターン目に《歯と爪》という展開が出来たらほぼ勝ち確定です。
その時は《タイタン》&《巨像》なり、《カマール》&《トリスケ》なり持ってきて相手を介錯して差し上げて下さい。
彼はElf & Nailにおけるリュウ・カンであり、ゲームを迅速に終わらせる為に存在します。(訳注:リュウ・カンってどちら様でしょうか? 教えてplz)
対白コンでは特に特に有効で、《トリスケリオン》とのコンボで相手の土地をピンポイントで狙い打てます。この戦術は、サイド後の土地破壊カードと組み合わせると特に効果的です。また、《カマール》を出したターンにマナに余りがあると、相手の《神の怒り》にスタックして相手の土地をクリーチャー化できるので、相手も全体除去を撃ち辛くなります。
次は《ダークスティールの巨像》です。とにかくこの生物は止まらない!
《歯と爪》を双呪で撃ったなら、《巨像》を持って来ることが多いはずです。
除去されにくいという点において、迅速にゲームを終わらせる目的で《カマール》より優先されることもしばしばです。
《トリスケリオン》は、その汎用性の高さと前述のコンボの為に採用されています。また、《ゴブリンの名手》やその他のウィーニー生物に対する解答でもあります。このような役回りはElf & Nailの設計初期の段階から存在していましたが、その当時は《トリスケ》の代わりに《有毒グール》を使っていました。確かに、《有毒グール》の方がコンボとしての破壊力も大きく、極まった時も爽快なのですが、やはりオーバーキルな感がありました。プレイテストの結果からも、《トリスケ》で土地を3枚も壊してしまえば、ほぼ相手を押さえ込めることが分かりました。何より素で呼べるという点において《トリスケ》に軍配が上がり、《有毒グール》はサイド落ちした挙句、結局サイドからも席を追われる事となりました。
《映し身人形》もまた汎用性が高いクリーチャーで、これをメインボードに採用しないという選択肢は現状のメタではありえません。このクリーチャーは相手の出してきた《巨像》や《レオニンの高僧》に対する回答なのです。
ただし、最後の一体のデカブツ(次に説明する《タイタン》です)をメインに押し込むため、2体目の《人形》にはサイドに廻ってもらいました。
対戦相手が《歯と爪》を撃った返しで、《歯と爪》から《人形》2体を持って来れば、勝負はぐっと有利に傾きます。「《人形》2体出てくるかも」という事実は、対戦相手に防御的なプレイングを強いるか、自分のデカブツ2体を失うリスクを背負わせているのです。
デカブツ勢の最後は《隔離するタイタン》です。彼はゴブリン招集に対する数少ない回答の一つです。言うまでも無くゴブリン召集の弱点は、その脆弱な黒マナ基盤にあり、《タイタン》はその脆弱性を攻撃するために採用されました。
そう、この「《タイタン》が効くか効かないか」が、対ゴブリン召集および赤単ゴブリンとのマッチアップ相性の差なのです。必要に迫られれば、《歯と爪》で《タイタン》と《ヴィリジアのシャーマン》を持って来て召集プレイヤーの土地を4枚叩き割るというプレイングも有り得るのです。
それでは各マッチアップ分析に入りましょう。
v.s.電結神話
神話にはすこぶる相性が良いです。私達は神話に勝つ為にElf & Nailを選択したといっても過言ではありません。プレイテストでの対神話戦の勝率は67%程でしたが、地区選手権での結果もほぼそれと同等でした。
この対戦での勝利の鍵は《共生虫》と《シャーマン》によるロックです。このコンボさえ極まれば、対戦相手のパーマネントはほぼ壊滅状態に陥るでしょう。あまりにもこのマッチアップの相性が良すぎるので、《シャーマン》を1体サイドに移し《伝令》を3枚にする余裕ができ、その空いたスロットを他のマッチアップ用に充てることができました。
サイドボード後には、このコンボを完成させる時間を稼ぐために4枚の《酸化》を投入します。このカードは主に相手の土地に撃ち、展開を遅らせるのに使って下さい。
In:酸化×4、シャーマン×1、ぶどう棚×1、トリスケ×1
out:ウッド・エルフ×3〜4、タイタン×1、映し身人形×1
カマールand/or巨像×1〜2
v.s.ゴブリン召集
2番目に重要なこのマッチアップでも、Elf & Nailはかなり相性の良く戦えます。プレイテストでの勝率は60%近くで、わずかに勝ち越している感じでしたが、地区予選の結果では若干勝率が上がっているようです。この理由を考察するに、サイドボード後の相性と、ゴブリン召集側のプレイヤーのプレイングの未熟さにあると思われます。尤も、対戦相手にしてみれば、このマッチアップは想定外だったでしょうから致し方ないことかもしれません。特に顕著に目立ったミスは、サイドボーディングのミスとマリガンのミスです。サイド後に生物の展開スピードを落としてまで土地破壊やアーティファクト除去などを入れてしまうのは間違いですし、ちょっと遅めのハンドの配牌なら積極的にマリガンすべきだと認識できていなかったのでしょう。
これらミスは、このマッチアップにおける重要なポイントを示唆しています。すなわち、「長引くほどにElf & Nailが有利」ということです。確かにゴブリン召集には“パーフェクト召集”による勝ちパターンが用意されていますが、それにこだわり過ぎて《召集》を撃つのを遅らせてしまうと、《隔離されたタイタン》や《カマール》&《トリスケ》コンボでマナベースを攻撃されてしまいます。
正解のプレイングとしては、“アグロ・ゴブリン”として振る舞い、可及的速やかにライフを減らしにかかることです。
《頭蓋骨締め》→《召集》パターンのような遅いハンドをキープするのは自殺行為に他なりません。2ターン目か3ターン目に《戦長》を呼んで、次のターンに《包囲攻撃の司令官》を展開するのが必勝パターンだと認識すべきです。
Elf & Nail側からしても、相手のスピードに飲み込まれたら負けです。早いターンに《花盛りの春》を張れるか否かが、勝負の分かれ目でしょう。もし3ターン目に《花盛り》、4ターン目に《歯と爪》という展開が出来たらほぼ勝ち確定です。
その時は《タイタン》&《巨像》なり、《カマール》&《トリスケ》なり持ってきて相手を介錯して差し上げて下さい。
デザイナーによるデッキ分析(エルフ&ネイル)。 その7
2004年5月19日それでは、このマッチアップでの最大の疑問にお答えしましょう。
「《ゴブリンの名手》出されたら投了じゃないの?」
えぇ確かに辛いです。2ターン目の《戦長》から3ターン目に出てくるとかなり苦しいです。でも、手札にエルフしか居ないような状態でない限り致命的ではないですし、そんなエルフしか居ないような手札はマリガンすべきです。エルフ達は、《締め》を付けてブロッカーにしたり、単に《締め》てドローしたり、相手に除去させることで相手のテンポとマナを拘束したりと、そういう役割を担うわけで、それすら叶わず無惨に死んでいくのは確かに悲しいことです。
でも、だからと言って即負けるというわけではないです。
エルフ虐殺モードに入られてしまっても大丈夫なように、《花盛りの春》のある初手をキープすべきです。
もし赤単ゴブリンに《名手》を使われたら事態は一層深刻です。
一応《トリスケ》という解答が用意されてはいるのですが、赤単ゴブリンのスピードの前にはその解答にまで辿り着けないことが多々あります。いづれにせよ、《名手》によってこちらの展開が抑え込まれ、戦術の変更を余儀なくされるのは、非常に辛いゲーム進行であると言わざるを得ないでしょう。
In:歯と爪×1、ぶどう棚×1、トリスケ×1、映し身人形×1
out:ワイヤウッドの共生虫×4
v.s.赤単ゴブリン
最悪の相手です。マッチ勝率0%というのは私達にとってもかなり不本意な成績で、たぶん33%くらいは勝てると踏んでいました。
実際、ゲーム勝率で見れば33%でしたし。
個人的には、赤単ゴブリンに対してかなり脆いコンボを以って対策としているという事実にかなり皮肉を感じているのですが、それでも勝ち手段がそれしかない以上は仕方のない選択だと思います。
ゴブリンの展開は速すぎますし、それに対抗するには3ターン目の《花盛りの春》→4ターン目の《歯と爪》と、天和に近いドローが要求されます。しかし、しばしばこのドローを以ってすら赤単ゴブリンの暴力的なスピードに屈してしまうことがあります。
赤単ゴブリンは、4マナと《戦長》があれば回るので、《タイタン》で5マナ目を拘束したところで、特に意味も無く土地を1枚壊して終わりという事態に陥ります。もし相手が《爆片波》を使ってくるタイプのゴブリンだった場合、もはや絶望しか見えません。
あまりに勝てないので、一時期は《貪欲なるベイロス》を試していたこともありましたが、環境に存在するデッキのほとんどには《ベイロス》無しで勝ててしまったので、結局このマッチアップのためだけにスロットを割くのを諦めました。赤単ゴブリンに当たったらもはや事故ることのみを祈って下さい。相手とて毎回毎回はベストなハンドが入るとは限らないのですから。
ささやかな抵抗カードを入れたところで、《ゴブリンの名手》に完膚無くに叩きのめされてしまうでしょう。
そうそう、Paskin型のアーティファクト重視な赤単ゴブリンについてサイドボーディングを解説しましょう。
(訳注:Paskin型ってのは発見できませんでしたが、恐らくは、↓コレに準ずる形であると思われます。
http://brainburst.com/db/deck.asp?deck_id=4071 )
唯一勝機があるとすれば、序盤の土地破壊がハマってしまうことなので、《大焼炉》等を割りに行くのも一策です。決してベストな戦略ではありませんが、私達のプレイテストでは本当にこれ位しか勝ちパターンが見つからなかったのです。
サイドボーディングは基本的には対ゴブリン召集用に準じますが、対Paskin型についてだけ追加の変更を付記しておきます。
In:酸化×4、シャーマン×1
out:頭蓋骨締め×1、タイタン×1、カマール×1、ワイヤウッドの伝令×1
(もし《脅しつけ》が恐ければ《巨像》もサイドアウト)
v.s.白コン・白/Xコン
もし相手が白単色なら楽勝です。《カマール》さえ正しく使えれば負ける要素が見当たりません。《カマール》に対して《神の怒り》や《アクローマの復讐》が飛んでくるのに対応して、相手のマナを拘束すれば、相手に立ち直る時間を与えることなく勝ててしまうでしょう。
もし白コンが勝てるとすれば、10マナ域まで到達して《正義の命令》を天使=3以上で撃つか、《精神隷属器》を起動する位しかないでしょう。
私達のプレイテストではこのマッチアップの勝率は100%でした。
白/XコンのXの部分が青なら、Elf & Nailにとっては最も与しやすい相手です。白青コンの持つ数少ないカウンターでは、Elf & Nailのマスカンの連打には耐えられないでしょう。彼らは本質的に《巨像》に対する解答を持っていない上、その他のパワーカード達にも対処しなければならないのです。たまに10マナ域に到達するまで生き延びてしまい、なんゲームか取られてしまう事はあるので注意が必要です。
In:忍び寄るカビ×3
out:タイタン×1、シャーマン×2
(もし相手が《袖の下》を使ってくるなら《タイタン》の替わりに《巨像》をサイドアウトしましょう。相手は《袖の下》できませんよ?)
「《ゴブリンの名手》出されたら投了じゃないの?」
えぇ確かに辛いです。2ターン目の《戦長》から3ターン目に出てくるとかなり苦しいです。でも、手札にエルフしか居ないような状態でない限り致命的ではないですし、そんなエルフしか居ないような手札はマリガンすべきです。エルフ達は、《締め》を付けてブロッカーにしたり、単に《締め》てドローしたり、相手に除去させることで相手のテンポとマナを拘束したりと、そういう役割を担うわけで、それすら叶わず無惨に死んでいくのは確かに悲しいことです。
でも、だからと言って即負けるというわけではないです。
エルフ虐殺モードに入られてしまっても大丈夫なように、《花盛りの春》のある初手をキープすべきです。
もし赤単ゴブリンに《名手》を使われたら事態は一層深刻です。
一応《トリスケ》という解答が用意されてはいるのですが、赤単ゴブリンのスピードの前にはその解答にまで辿り着けないことが多々あります。いづれにせよ、《名手》によってこちらの展開が抑え込まれ、戦術の変更を余儀なくされるのは、非常に辛いゲーム進行であると言わざるを得ないでしょう。
In:歯と爪×1、ぶどう棚×1、トリスケ×1、映し身人形×1
out:ワイヤウッドの共生虫×4
v.s.赤単ゴブリン
最悪の相手です。マッチ勝率0%というのは私達にとってもかなり不本意な成績で、たぶん33%くらいは勝てると踏んでいました。
実際、ゲーム勝率で見れば33%でしたし。
個人的には、赤単ゴブリンに対してかなり脆いコンボを以って対策としているという事実にかなり皮肉を感じているのですが、それでも勝ち手段がそれしかない以上は仕方のない選択だと思います。
ゴブリンの展開は速すぎますし、それに対抗するには3ターン目の《花盛りの春》→4ターン目の《歯と爪》と、天和に近いドローが要求されます。しかし、しばしばこのドローを以ってすら赤単ゴブリンの暴力的なスピードに屈してしまうことがあります。
赤単ゴブリンは、4マナと《戦長》があれば回るので、《タイタン》で5マナ目を拘束したところで、特に意味も無く土地を1枚壊して終わりという事態に陥ります。もし相手が《爆片波》を使ってくるタイプのゴブリンだった場合、もはや絶望しか見えません。
あまりに勝てないので、一時期は《貪欲なるベイロス》を試していたこともありましたが、環境に存在するデッキのほとんどには《ベイロス》無しで勝ててしまったので、結局このマッチアップのためだけにスロットを割くのを諦めました。赤単ゴブリンに当たったらもはや事故ることのみを祈って下さい。相手とて毎回毎回はベストなハンドが入るとは限らないのですから。
ささやかな抵抗カードを入れたところで、《ゴブリンの名手》に完膚無くに叩きのめされてしまうでしょう。
そうそう、Paskin型のアーティファクト重視な赤単ゴブリンについてサイドボーディングを解説しましょう。
(訳注:Paskin型ってのは発見できませんでしたが、恐らくは、↓コレに準ずる形であると思われます。
http://brainburst.com/db/deck.asp?deck_id=4071 )
唯一勝機があるとすれば、序盤の土地破壊がハマってしまうことなので、《大焼炉》等を割りに行くのも一策です。決してベストな戦略ではありませんが、私達のプレイテストでは本当にこれ位しか勝ちパターンが見つからなかったのです。
サイドボーディングは基本的には対ゴブリン召集用に準じますが、対Paskin型についてだけ追加の変更を付記しておきます。
In:酸化×4、シャーマン×1
out:頭蓋骨締め×1、タイタン×1、カマール×1、ワイヤウッドの伝令×1
(もし《脅しつけ》が恐ければ《巨像》もサイドアウト)
v.s.白コン・白/Xコン
もし相手が白単色なら楽勝です。《カマール》さえ正しく使えれば負ける要素が見当たりません。《カマール》に対して《神の怒り》や《アクローマの復讐》が飛んでくるのに対応して、相手のマナを拘束すれば、相手に立ち直る時間を与えることなく勝ててしまうでしょう。
もし白コンが勝てるとすれば、10マナ域まで到達して《正義の命令》を天使=3以上で撃つか、《精神隷属器》を起動する位しかないでしょう。
私達のプレイテストではこのマッチアップの勝率は100%でした。
白/XコンのXの部分が青なら、Elf & Nailにとっては最も与しやすい相手です。白青コンの持つ数少ないカウンターでは、Elf & Nailのマスカンの連打には耐えられないでしょう。彼らは本質的に《巨像》に対する解答を持っていない上、その他のパワーカード達にも対処しなければならないのです。たまに10マナ域に到達するまで生き延びてしまい、なんゲームか取られてしまう事はあるので注意が必要です。
In:忍び寄るカビ×3
out:タイタン×1、シャーマン×2
(もし相手が《袖の下》を使ってくるなら《タイタン》の替わりに《巨像》をサイドアウトしましょう。相手は《袖の下》できませんよ?)
デザイナーによるデッキ分析(エルフ&ネイル)。 その8
2004年5月19日v.s.歯と爪
歯と爪系のデッキとElf & Nailとのマッチアップは非常に興味深いものです。
と言うのも、1ゲーム目ではElf & Nailがハンディを背負ってるのに対し、2ゲーム目以降はむしろElf & Nailが有利となるという、2面性を持ったマッチアップだからです。その理由となるのが、《花盛りの春》がむしろ足枷になるという事実です。マナを思うように伸ばせないElf & Nailは仕方無しに《花盛り》をキャストせざるを得ないでしょう。しかし、返しのターンで相手は《花盛り》を悪用して《歯と爪》を双呪で唱えてしまい、1ターン早くデカブツに辿り着いてしまうのです。更に運が悪かった場合、《花盛り》の恩恵を受けた巨大な《火の玉》まであなたに飛んできます。
そうかといって、《花盛り》をキャストしなければElf & Nailのマナは伸びず、けっきょく相手がデカブツを呼ぶマナまで到達してしまうのです。
そこで私たちがプレイテストで出した結論は「相手が何も持ってないことを期待して早いターンで《花盛り》を出してしまう」ということです。
たいていの場合、相手が何も持っていない訳もないのですが、賭けてみるだけの価値はあります。
サイドボード後は相性が激変します。6枚の土地破壊呪文は相手の展開を地味に、しかし確実に蝕み、その間に他のテンポの良いスペルがアドバンテージの格差を広げます。例えば対ウルザトロンにおいて、マナベースを攻撃すれば相手に致命的な打撃を与えるか、最低でも展開を2〜3ターン遅らせることは出来ます。相対的に相手が遅くなってくれれば、こちらは《花盛り》なしにも充分スピードを間に合わすことができ、《歯と爪》からの《カマール》と《タイタン》でカタをつける事ができます。そう、《タイタン》がただでさえ出遅れた相手の《森》と《山》を奪ってくれて、しかもあなた側には何の被害ももたらさないのです。地区予選用のプレイテストの結果、1ゲーム目は3:7で不利、サイド後は8:2で有利という結論に落ち着きました。
in:忍び寄るカビ×3、刈り取りと種まき×3、映し身人形×1、ぶどう棚×1
out:花盛りの春×4、歯と爪×1、シャーマン×2、トリスケ×1
デッキ著作
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
リードデザイナー:ジェイソン・ヘイガー&クリス・チャン
デザインチーム:カイル・コルドバ、ジェラルド・リン、サーミー・マーチャント、
ケン・ニコラス、マット・リューレン、ジェイ・シュナイダー、
ジェミー“JV”ヴァーデン
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
最後に、長々と読んでくれてありがとう。
-------- ジェイ・シュナイダーと七人の侍
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
翻訳内容は、獅子面のネタ師◆Neta/Frxv.の脳内変換されたものであり
原文記事の内容を正しく捕らえきれていない場合があります。
原文との併読をオススメします。原文はこちらです。
http://www.brainburst.com/db/article.asp?id=4078
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歯と爪系のデッキとElf & Nailとのマッチアップは非常に興味深いものです。
と言うのも、1ゲーム目ではElf & Nailがハンディを背負ってるのに対し、2ゲーム目以降はむしろElf & Nailが有利となるという、2面性を持ったマッチアップだからです。その理由となるのが、《花盛りの春》がむしろ足枷になるという事実です。マナを思うように伸ばせないElf & Nailは仕方無しに《花盛り》をキャストせざるを得ないでしょう。しかし、返しのターンで相手は《花盛り》を悪用して《歯と爪》を双呪で唱えてしまい、1ターン早くデカブツに辿り着いてしまうのです。更に運が悪かった場合、《花盛り》の恩恵を受けた巨大な《火の玉》まであなたに飛んできます。
そうかといって、《花盛り》をキャストしなければElf & Nailのマナは伸びず、けっきょく相手がデカブツを呼ぶマナまで到達してしまうのです。
そこで私たちがプレイテストで出した結論は「相手が何も持ってないことを期待して早いターンで《花盛り》を出してしまう」ということです。
たいていの場合、相手が何も持っていない訳もないのですが、賭けてみるだけの価値はあります。
サイドボード後は相性が激変します。6枚の土地破壊呪文は相手の展開を地味に、しかし確実に蝕み、その間に他のテンポの良いスペルがアドバンテージの格差を広げます。例えば対ウルザトロンにおいて、マナベースを攻撃すれば相手に致命的な打撃を与えるか、最低でも展開を2〜3ターン遅らせることは出来ます。相対的に相手が遅くなってくれれば、こちらは《花盛り》なしにも充分スピードを間に合わすことができ、《歯と爪》からの《カマール》と《タイタン》でカタをつける事ができます。そう、《タイタン》がただでさえ出遅れた相手の《森》と《山》を奪ってくれて、しかもあなた側には何の被害ももたらさないのです。地区予選用のプレイテストの結果、1ゲーム目は3:7で不利、サイド後は8:2で有利という結論に落ち着きました。
in:忍び寄るカビ×3、刈り取りと種まき×3、映し身人形×1、ぶどう棚×1
out:花盛りの春×4、歯と爪×1、シャーマン×2、トリスケ×1
デッキ著作
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リードデザイナー:ジェイソン・ヘイガー&クリス・チャン
デザインチーム:カイル・コルドバ、ジェラルド・リン、サーミー・マーチャント、
ケン・ニコラス、マット・リューレン、ジェイ・シュナイダー、
ジェミー“JV”ヴァーデン
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最後に、長々と読んでくれてありがとう。
-------- ジェイ・シュナイダーと七人の侍
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翻訳内容は、獅子面のネタ師◆Neta/Frxv.の脳内変換されたものであり
原文記事の内容を正しく捕らえきれていない場合があります。
原文との併読をオススメします。原文はこちらです。
http://www.brainburst.com/db/article.asp?id=4078
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